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研究進み効能証明 [国内栽培拡大]

漢方薬の原料、国内栽培拡大 中国依存から脱却へ

■研究進み効能証明

医療用漢方薬の国内最大手、ツムラは09年に設立した子会社の夕張ツムラ(北海道夕張市)や
契約農家を含め、道内での生薬の栽培面積を20年に現在の3~4倍となる
約1000万平方メートルに拡大する計画を進めている。

ツムラも原料の約8割を中国からの輸入に頼る。
ただ、神経過敏や認知症による興奮などの症状に用いられる「抑肝散(よくかんさん)」の原料の一つ、
センキュウは国内栽培品だけを利用している。
13年度に同社の医療用漢方薬の中で売上高が3番目に多い66億円になるなど、
抑肝散は需要が急伸。
同社は「漢方薬の伸びに合わせ、生薬の国内栽培も拡大していく」とする。

国内の漢方薬市場は拡大を続けている。
厚生労働省の統計や日本漢方生薬製剤協会によると、
漢方医学の考え方に基づかない「生薬製剤」も含む「漢方製剤など」の
12年の国内生産額は前年比6.8%増の1519億円。
5年前より約2割増えた。

かつては効能に科学的根拠が薄いとみられていたが「研究が進むにつれて効能が証明され、
大学医学部の教育課程に組み込まれるなど医療用を中心に普及した」(ツムラ)という。

このため専業メーカー以外にも、異業種が生薬の栽培に乗り出すケースも出てきている。
王子製紙を傘下に持つ王子ホールディングスは「医療植物研究室」を昨年9月に新設。
北海道下川町に研究員3人が常駐し、紙の原料となる植林地などで長年培ってきた
育種技術の生薬への応用を、約9000平方メートルの栽培地を使って模索している。

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